アメリカの「クリームチーズ」実は、フランスのチーズから閃いた(-ω☆)!

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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Philadelphiaクリームチーズ フランスの日常
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フランスに来た当初(15年前)に思ったのが、

「クリームチーズがない!」

と言うか、チーズケーキが大好きなのに、市販のチーズケーキすら普通に存在しないし、それを作るクリームチーズがないのに愕然┌|゜□゜;|┐ガーン!!

チーズで作られたケーキも多少はフランスにもがあるが、そればフォマージュブロンと言う、どちらかというとヨーグルトな食感なチーズ。

が、しかし、ついに、

2011年

それは、とうとうフランスにやってきた!

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Philadelphiaフィラデルフィアクリームチーズ、フランス上陸

世界中で有名なアメリカのクリームチーズPhiladelphiaフィラデルフィア。

ようやくフランスの普通のスーパーに並ぶことになりました。

2011
Forte de son succès en Europe, Philadelphia arrive en France. La fameuse spécialité fromagère s’installe au rayon fromage dans les supermarchés français avec une gamme complète, offrant différentes saveurs et formats
http://www.philadelphia-france.fr/marque/historique/2011/750

「これぞ、チーズケーキのチーズ!」

と、半分アメリカンなフランス人のお友達が大喜び♪

が、しかし!

意外や意外( ̄□ ̄;)

今まで、フランスに「Philadelphia」のクリームチーズがないなんて思っていたのは大きな間違い。

フィラデルフィアクリームチーズは、
もともとフランスのチーズから発案されたものだった!!

クリーミィなフランスのチーズを見て閃いた(-ω☆)!

アメリカのチーズの始まりは、乳牛が入り始めた1620年頃。そこからいろいろ試行錯誤の上、1650年代になってニューイングランド地方でセミハードなチェダータイプのチーズが本格化しました。その後、各地方にあったチーズが作られ始められ、
1874年になって、多少柔らかく、水分量の多いコルビーチーズなどニュータイプのチーズが作られます。

柔らかいチーズが流行り始めた時代だったのでしょうか?

そこで、

フランスの「あるチーズ」のクリーミィさに注目。

その着眼点を元に研究されて作られたのが「牛乳」プラス「クリーム」をブレンドしてクリーミィに仕上げた「クリームチーズ」だったのです。
1880年にニューヨークのチーズ卸業者A・L・レイノルズ(A. L. Reynolds)がアルミ箔に包んで販売始めたのが、「フィラデルフィア」です。

そして発想の元になった、フランスのチーズと言うのが、

Neufchâtelヌフシャテル

Neufchâtel

えっ?( ̄□ ̄;) カマンベールじゃん!

確かに、日にちを置くとクリーミィになるけど、
周りは白かびに覆われたチーズで、おまけに臭くて、クリームチーズとは似ても似つかないチーズ。

すごい発想の展開だ・・・

↓ちなみに、切ってみるとこんな感じ
ヌフシャテル

これは、全然、違いますわ(汗)

でも、

クリーミィ

と言うことが、その当時は新鮮だったのでしょう。

そして、いつしか低カロリーなクリームチーズの代名詞に

ここで、驚く新事実。

なんと、アメリカには「ヌフシャテル」と名前が付いた、クリームチーズが存在します。

低脂肪なクリームチーズは、ヌフシャテルチーズと呼ばれているらしい。

アメリカのヌフシャテル

だいたい、クリームチーズはかなりの「高カロリー」です。

と言うのもクリームチーズは「クリーム」を混ぜて作ったチーズだから。

クリームとは、生乳、牛乳を分離して取り出した「乳脂肪」

通常のチーズは牛乳で作られていますが、乳脂肪分であるクリームを加えたクリームチーズは、カロリーが高くなるのです。

その点、もちろんフランスのチーズ「ヌフシャテル」は材料が牛乳だけなので、ヘルシーな印象。

なので、ヘルシーさをかもしだすイメージ戦略のために、低脂肪なクリームチーズに「ヌフシャテル」と言う言葉を付けたのではないでしょうか?

本当の理由は分かりませんが、すっかりアメリカでは定着した言葉となっているようです。

↓アメリカ人も(ノ゜⊿゜)ノびっくり!!

They’re always right next to each other at the store, in nearly identical packaging: cream cheese and Neufchâtel. I’ve always gotten cream cheese, more out of habit than anything else. But the other day when picking up a package of my reliable brand, I realized that I don’t really know what Neufchâtel is, despite the familarity of its name and packaging
…………
Cheese lore tells of a cheesemaker who, in an effort to replicate the cheese in America, ended up with a result more similar to cream cheese than to Neufchâtel. While the French version uses only milk, the American one uses milk and cream.

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ほんとにクリームチーズってフランスに無かったの?

ちなみに、ほんとうにクリームチーズがフランスに無かったかと言うと、そうではありません。

ちょっと、名前がダイレクトにクリームチーズと書いてないし、見慣れたパッケージ方法でもないので、すぐには気が付きにくいですが、いくつかのフランスのチーズ商品の材料を見ると、クリームが入っているので、れっきとした「クリームチーズ」があります。

その代表的なものが、

「Saint Môretサンモレ」
st moret

「クリームチーズ le fromage à la crème」って書いてないなら、なんて書いてあるかと言うと

le fromages frais à tartiner

パンにジャムや、バターなどを塗ることを「tartiner」
塗られたパンを「tartine」

「パンに塗るためのチーズ」と記載されているのです。

まあ、クリームチーズの目的もお菓子作り専用ではなく、パンに塗ったり、料理に使ったりすることを考えれば、フランスで慣れ親しんで来た言葉を選ぶと「tartiner」に変換されるのでしょう。

フランスに入ってきた「Philadelphiaフィラデルフィアクリームチーズ」も「tartiner」のカテゴリーで販売開始しています。

Kraft Foods réfléchit au lancement national de son fromage à tartiner.

でも、その結果クリームチーズという言葉にも慣れてきたので、フランスでも最近では除々に「クリームチーズ le fromage à la crème」と言う言葉が使われるようになってきてもいるようです。

フランスのクリームチーズ、その他

「Saint Môretサンモレ」以外のフランスのクリームチーズは、

KIRI

↓日本でも売られています。

後、最近では、「ELLE&Vivre」からその名も「fromage à la crème」などが売りだされるようになりました。

フランス製は、アメリカや日本のように、バターのようににアルミや紙で包んであるのではなく、プラスティックの容器に入っているのがほとんどです。

そして、いまいち、どれも塩味が気になる気が。。。。。

う~ん。。パンに付けることが最大目的だからかな?

そんな中でも、ブルターニュの「Le Gall」の「fromage à la crème(http://www.laiterie-legall.fr/la-gamme/fromages-a-la-creme/)」は、塩分が少ないと言いますが、、どうでしょう?食べたことがないのでわかりませんが。

↓「Le Gall」日本でも買えるみたいです。パッケージは日本風

食べたことがある方は、ぜひおすすめをお知らせ下さい♪

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