フランスの「無料」で学べるコンピューターの学校が超カッコイイ!

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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フランスの日常
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フランスの億万長者番付トップ10
でも、紹介した、フランスのプロバイダーFree「フリー」のグザビエ・ニエルXavier Nielさん。

テレビもインターネットも電話も使えて29.99ユーロ
電話はもちろん無料で、日本にも無料で電話できる
インターネットの契約がしてあれば、携帯電話も一台のみ、契約料、通話料金無料
2台目でも、一ヶ月通話料2時間込みで、2ユーロ(約250円)

画期的料金が人気を呼んで、フランスでは後発組なのに、携帯契約のシェアを大幅獲得。
そのため去年は株が高騰し、今年はフランスで6番目にお金持ち、世界でも179位にランクインしました。

フランスの古い体質に真っ向から挑んで、確実に会社を成功させてきた姿に、フランス人の中には、憧れている人も多いはず。

そんなグザビエ・ニエルさんが、「授業料を無料」とするプログラマー、コンピューター関連技術育成のための学校「42」をパリ17区に建設。

その学校が、超カッコイイ。

↓が学校のイメージ動画です。

Locaux 42 par 42Born2Code

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「42」の設立の趣旨

この学校設立の趣旨は、

「企業に対応した人材育成」


Xavier Niel – 42 par 42Born2Code

「今の、フランスの教育システムではダメなんだ!」

« le système français ne marche pas ». Le système « est coincé entre d’une part l’université, qui propose une formation pas toujours adaptée aux besoins des entreprises, mais qui est gratuite et accessible au plus grand nombre, et d’autre part les écoles privées, chères, dont la formation est assez qualitative, mais laisse sur le côté de la route le plus grand nombre de talents, voire de génies, que nous pourrions trouver en France ».

1.フランスの大学は無料で、いろんな人が入れるが、大学を卒業しても、企業に必要な技術を持つ人材にならない
2.私立のいい学校があっても、授業料が高すぎて才能があっても入れない人もいる

「お金」がネックになって才能を生かせない人も入れる、学歴も問わない、レベルの高い学校の建設

このプロジェクトのために、20 millions ユーロを使い、今後初めの10年間に50 millionsユーロを投資予定。

ネット上で3000人から4000人の応募を募り、その後選抜を行い、最終的には、
一期目は1000人の教育を行うそうです。

サイトでは、誰でも自由に応募ができるようになっています。

ecole 42.frのサイトはこちら
http://www.42.fr/

フランスは、世界的の経済的には5位の国にもかかわらず、電脳的には20位と、他の国よりも遅れをとっている国。

学校で、コンピューターの分野に特化した才能を伸ばす教育ができれば、フランスのテクノロジー向上にも貢献し、もちろんグザビエさんの会社に適した最高の技術者も見つけることができて、さらに会社が伸びるかも?

アメリカの無料の学校

授業料無料と聞くと、最近話題になったアメリカのサンフランシスコの学校が思い浮かぶ。

授業は無料、支払いは就職後に。プログラマー養成学校「Appアカデミー」

サンフランシスコのプログラミングを教える学校が導入した学費の仕組みが大きな注目を集めている。それは「仕事に就くまで、学費は支払わなくていい」というものだ。卒業して仕事を見つけた人は、初年度に稼ぐ年収の15%を学費として6ヶ月間ほど支払う契約になっている。
……

共同創立者のカッシュ・パテルによれば、卒業した一期生15人のうち14人が仕事を見つけ、彼らの年俸は平均8万ドルを超えるという。

「われわれは前払いで学費をもらうつもりはありません。われわれは学費の支払いを就職という結果に結びつけることを強く意識しているからです」とパテル氏は話す。

授業は無料、支払いは就職後に。プログラマー養成学校「Appアカデミー」
サンフランシスコのプログラミングを教える学校が導入した学費の仕組みが大きな注目を集めている。それは「仕事に就くまで、学費は支払わなくていい」というものだ。卒業して仕事を見つけた人は、初年度に稼ぐ年収の15%を学費として6ヶ月間ほど支払う契約になっている。

この学校も授業料は無料だけど、就職後にお金を払う仕組み。

フランスのグザビエさんの学校「42」は、そこも要求してないので更に上。

学歴に制限はないが、年齢制限はある

«Même si on est en en échec scolaire, même si on a toujours eu zéro, c’est potentiellement ouvert»,

「42」では学歴は問わないことになっているけれども、年齢制限だけは設けてあります。

18才から 30才まで

この点は、少し残念なところ。

というのも、18才まで年齢を上げてしまうと、今の時代、一番、プログラムや、開発アイデアを持つ18才以下の若者にはチャンスがないことになります。

今日買収が決まった「Summly」の創設者は、なんと15才でプログラムを開発。
しかもAIを使った本格的な物で、現在17才。

米Yahoo!、17歳が率いるニュース要約モバイルアプリベンチャー「Summly」を買収へ

Summlyは英ロンドン在住のNick D’Aloisio氏が15歳のときに開発したアプリを元にしたもの。独自要約アルゴリズム技術を用いてニュース記事を要約することで、モバイルの小さな画面でもニュース記事を簡潔に閲覧できるのが特徴だ。Summlyとしてアプリを公開したのは2012年11月で、プラットフォームはiOSのみ、Android版は開発中だった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130326-00000053-zdn_m-sci

米Yahooとの買収の話がまとまっただけでもすごいけど、

「facebookやgoogle出しぬいて、買収できたyahooすごすぎ」

と言うぐらい、yahooの快挙にあげられるぐらいの会社に作り上げた、才能を持つ17才。

Nick D’Aloisio氏には、グザビエさんの学校は必要ないかもしれないけど、
彼ぐらい才能がある同じく17才は、年齢が達っしないので、入れないことになる。

せめて、16才まで年齢がさがると、更にいいかもしれない。

無料で学習できるフランスの学校に期待

これだけの環境の中で、無料で学習できるチャンスを得れるのは、やはりすごいことと言わずにいられない。

プラグラムや、コンピューターは、やはり一種の才能が必要だと思う。
勉強したから、全員が高い技術を使いこなせるようになるわけではない。

かと言って、じゃあ、頭がよければいいのかと行って大学に行くくらいだから、できるようになるわけでもないと思う。

反対に、大学では実践的なことが少なく、結局、グザビエさんが言うとおり、企業が求める人材はなかなか育たない。

特に、フランスでは会社に就職するにしても、専門性を重視するので、専門の技術を持っている方が有利だ。
ただ単に、「大学に行ったから教養があります」なんて謳い文句ではだめなのだ。

「学ぶ」と言う最終目的には、やはり「就職する」「お金を稼ぐ」と言うことがある。

確かに、就職するという念頭なしに「学べる」と言う環境にいられる人はうらやましいと思う。それだけアクセクする必要がない状況と言うことだろうし。

でも、全員が全員、そういう人ばかりではない。就職やお金を稼ぐことができるようになるために「学ぶ」必要があるのが原則。

そう考えると、コンピューターの技術の向上に力を注げる、グザビエさんの学校「42」

今からフランスには、更に失業者が増えるだろうと言われる不況な時代。
就職口を探していく若者からの熱い注目が集まる学校になることは間違いない。

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