フランスの「夏のバカンス」は、もはや聖域!?

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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夏休み バカンス休暇 フランスの日常
この記事は約11分で読めます。

フランスの学校は、一日の授業時間が長いけれども、
年間の授業日数が少ないって話を↓の記事で書きました。

フランスの小学校の授業時間数と日数は、日本より少ない?
フランスの小学校は休みが多い フランスで子育てしていて、いつも頭を悩ます事は、 「バカンスがありすぎ」 ってこと。 日本語でバカンスと言うと聞こえがいいけど、要するに冬休みや夏休みのことで、親が働いていようがなんだろうが...

そんなことで、フランスでも昔から言われている問題の一つなのです。

それがこの週末、
国民教育大臣le ministre de l’Éducation の、ヴァンサン・ペイヨンVincent Peillon氏が

「夏のバカンスを9週間から6週間にして、年間の授業週数を39週にしたり。。」

と、発言しました。

おお~~これは~~!と思っていたら、

大臣も、ちょっと口に出しただけなのに、

私らの長期バカンスに手を出すな!
Touche pas à mes grandes vacances!

と、フランス中から、大反発が。

おいおいおい。。。

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他の国に比べてもフランスは授業日数が極端に少ないんです

フランスは、本当に他の国に較べても授業日数が少ないんです。

◯ 各国の年間の標準授業日数(単位:日)

フラ
ンス
イタ
リア
ドイツ フィラ
ンド
カナダ イギ
リス
デン
マーク
日本
140 171 188~208 190 190 190 210 195~205

ほとんどの主要国とくらべて50日も授業日数が違うって。。。。。

それだけ、一日の授業日数が長いと言うことなのですが。。

そんなにバカンスが大切なの?

ちょっと前に、学校の話では無いけれども、
おしゃべりばっかりで、一日3時間しか働いてないんじゃないの?
と言われたフランス。

労働時間7時間でも、実質3時間しか働かないと批判されたフランス
経営難に陥ったフランスの工場を買収してほしいとフランス政府からの要請に対して、 米タイヤメーカー、タイタン・インターナショナル(Titan International)のモーリス・テーラー(Maurice Taylor)CEOが 「...

そんなに、働かないことが大切なの?

こういう報道だけ聞いていたら、そんなこと思っちゃいます。

確かに、フランス人は、
「バカンスを取ることでリフレッシュする」
ことをうたい文句にしているけれども、
「長期のバカンスを取っていることに、優越感を感じている」
人がいる気がしないでもない。

でも、今回の騒ぎ、
よく、話を聞いてみると、フランス人全員が、子供のバカンスを短くすることに反対しているのではないような。。。。

誰が反対しているの?

実際、学校に行かない日が多いと、

  • 学力は落ちる
  • 働いている間どこかに預かってもらうのにお金はかかる
  • もしくは、親が子供と居る時間が多すぎて働けない
  • 休みが長期になるほど、リズムが崩れ、学校に戻るのが辛くなる
  • 一日の授業量が多くても、子供が疲れて効率が悪い

と言うことで、実は、
フランス人親達は、子供の夏のバカンスを短くするのに賛成している人が多いのです。

働いているママは、
「どうせ、夏休みでも大半はcentre loisirsに行ってるんだし、学校行っても一緒よ」
※centre loisir:日本で言う学童保育

と言っている人も。

だって、実際、centre loisirsは、水曜日もバカンス期間中も大盛況!
ulalaの地域なんて、いつも満員で、予約を取るのも大変です。

そして、国民教育大臣の、ヴァンサン・ペイヨンは、バカンスは短くするけど、2ゾーン制にして、バカンスを取る地域を前期と後期に分けると言ってました。

それは、バカンスで集中的に混雑するのも避けられ、旅行業界も、まんべんなくお客が来るということで、売上をあげる期間も変わらないだろうと言うこと。

と言うことで、
旅行業界も納得しているみたいです。

あと、離婚家庭で、休みのゾーンが別れたら、休みが合わなくなって過ごせる時間が短くなる、などと言う意見もありましたが、ゾーンを2つに分けても、重なっている期間があると言うことで、そこまで大きい問題ではないみたいです。

じゃあ、誰が文句言ってるの?と思ったら、

両親達は賛成だ。旅行業界も賛成している。
でも、教師たちを納得させなくてはいけないのだ。
Les parents sont pour, le tourisme aussi. Encore faudra-t-il convaincre les enseignants.

www.huffingtonpost.fr/2013/02/25/les-grandes-vacances-un-sujet-passionnel-pour-les-francais_n_2757620.html?utm_hp_ref=france

先生か!

も~なんでもかんでも反対するな~

もっと、働け~~

と、叫びたくなりましたが、

まあ、確かに、一番大変になるのは、先生でしょう。

一応、人員を増やすとか言ってるけど、いろいろ複雑になるのは間違いなし、フランスの先生のお給料は、他の国と較べても少ないと言う話もあるし。。。。

話合いが始まるのはまだまだ先だけどね

突然言われたので、その反動で、いろいろ意見が勃発しましたが、

実際のところ、
「今すぐするとは言ってないよ、とりあえずは2015年からこのことの話し合いを始めるとして、とりあえずは週4.5日を2014年には全学校でできるようにしていきたい」

と言うことらしいです。

今の時点で、ちょっと問題を提起しておいて、本格的に審議するまでに考える期間をおくというところでしょうか。

ulala家の子供達が学校にいる間に、ぜひなにかのアクションを起こして欲しいんですが、、、

まあ、、当分は、ほとんどなにも変わらなそうです。

参考 各国の授業時間、日数

FRANCE

Nombre de jours par semaine : 4 jours au primaire, 4,5 dans le secondaire
Rythme de la journée : 8h30-9h à 16h30.
Nombre de jours de classe : 140 dans le primaire, 178 dans le secondaire
Nombre de semaines d’enseignement/an : 36
Vacances scolaires :
– 2 semaines à la Toussaint
– 2 semaines à Noël
– 2 semaines en hiver
– 2 semaines autour de Pâques
Congés d’été : 9 semaines (entre début juillet et fin août).

ALLEMAGNE

Nombre de jours par semaine : 5 ou 6 jours (avec 2 samedis libres par mois dans e 2e cas)
Durée d’un cours : 45 min
Nombre d’heures par semaine : au primaire de 20 à 27 cours de 45 min (en fonction de l’âge) ; au secondaire de 28 à 32 cours de 45 min (en fonction de l’âge) ;
Rythme de la journée : de 7h30 ou 8h30 à 13h30 (11h30 dans le cas de la semaine de 6 jours). Accueil prolongé jusqu’à 14h et des activités extrascolaires.
Nombre de jours de classe : 188 ou 208 selon la durée de la semaine.
Nombre de semaines d’enseignement/an : environ 37,5
Vacances scolaires :
– 5 à 10 jours à la fin du mois d’octobre
– 10 à 15 jours à l’occasion de Noël
– 5 à 10 jours en février
– une dizaine de jours autour de Pâques
– 5 à 10 jours pour la Pentecôte.
Congés d’été : 6 semaines (entre mi‐juin et mi‐septembre suivant les Länder).

FINLANDE

Nombre de jours par semaine : 5
Durée d’un cours : 45 min (+ 15 min de pause après chaque cours les 6 1eres années)
Nombre d’heures par semaine : de 19 h (années 1 et 2) à 30 h (fin du lycée)
Rythme de la journée : cours jusqu’à 15h maximum. Activités scolaires l’après‐midi
Temps de pause : 30 min de pause déjeuner
Nombre de jours de cours par an : 190
Nombre de semaines d’enseignement/ an : 38
Vacances scolaires :
– 1 à 7 jours en automne
– 1 à 2 semaines à Noël
– 1 semaine en hiver
– 4 jours au printemps
Congés d’été : 10,5 semaines (entre fin mai et mi-août)

DANEMARK

Nombre de jours par semaine : 5
Durée d’un cours : 45 min
Nombre d’heures par semaine : 21h au primaire, 21,5 au collège
(difficilement évaluable. Ainsi, au lycée, l’élève choisit pour chaque matière
un niveau qui correspond au nombre d’heures dispensées)
Rythme de la journée : 8h‐12h au primaire / 8 h 14h ou 15h au second
degré
Pause-déjeuner : 30 min
Nombre de semaines d’enseignement/ an : 42
Vacances scolaires :
– 1 semaine en automne
– 1,5 semaine à Noël
– 1 semaine en hiver
– 1 semaine au printemps
Congés d’été : 26 juin au 10 août

CANADA (Ontario)

Nombre de jours par semaine : 5
Durée d’un cours : 75 min (avec des variantes, de 45 à 90 min)
Nombre d’heures par semaine : + ou – 25 h/semaine
Rythme de la journée : 9h – 15 h 30 habituellement
Pause-déjeuner : 40 min
Nombre de semaines d’enseignement/ an : 38
Vacances scolaires :
– 2 semaines à Noël
– 1 semaine en mars
Congés d’été : du 1er juillet à la mi‐août

GRANDE-BRETAGNE

Nombre de jours par semaine : 5 jours, activités optionnelles le samedi (sport)
Nombre d’heures par semaine : un minimum de 21 à 25 h selon l’âge
Rythme de la journée : 9 h – 15 h 30 ou 16 h
Pause-déjeuner : 1 h
Nombre de semaines d’enseignement/ an : environ 38
Vacances scolaires :
– 2 à 3 semaines de vacances à Noël
– 2 à 3 à Pâques
– quelques jours en février et octobre
Congés d’été : 6 semaines réparties entre juillet et août

ITALIE

Nombre de jours par semaine : 4,5 (répartis sur 5 à 6 jours selon les écoles)
Durée d’un cours : 50 à 60 minutes
Nombre d’heures par semaine : minimum de 25h
Rythme de la journée : cours obligatoires le matin (8h‐13h ou 14h). Les
activités complémentaires ont lieu l’après‐midi
Pause-déjeuner : chaque école s’organise comme elle le souhaite
Nombre de semaines d’enseignement/ an : 38
Vacances scolaires :
2 semaines à Noël
1 à 5 jours en hiver
5 à 9 jours au printemps
Congés d’été : 12,5 semaines (du 5/12 juin au 14/21 septembre)

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