先日、フランスに語学を習いに来た日本人女性の学生さんお会いして、おっしゃっていたことについて思ったことをtwitterで呟いたら、
思いかけず
大きな反響を呼び、
そこに投げかけれるコメントも大変興味深かったのでまとめてみました♪
きっかけのつぶやき
ふと、つぶやいたつぶやきはこちらです。
この前フランスに来た日本の学生さん
「私はフランス人に受け入れられたいんです。将来はフランス人として生活したいんです」
と言っていたが、それを聞きながらフランス在住50年の方の言葉が頭をよぎる
「フランス人は根底からあなたを受け入れることはありません。あなたはずっと外国人です。」— ulala france (@ulala_go) 2016年9月18日
この会話をしている時には、夢と希望を抱いてフランスに来ている学生さんをがっかりさせる必要もないので、何も言わなかったのですが、頭の中にはふと長くフランスに在住している方の言葉が浮かんでしまったのです。
少ししゃべっただけなので、学生さんの本心はわかりませんが、多分学生さんとしては謙虚に
「フランスは同化することを求めていいて、移民が同化しないと問題になっている中、自分はちゃんとフランス人に受け入れられるように同化に努めよう」
と、思ったのではないかと推測します。
というか、私自身が最初そう思っていて、のちに在仏50年の方の言葉を聞いて、「はっ」としたのですが・・・
では、この言葉を聞いた、ツイッターでのコメントはどんなものだったのでしょうか。
ツイッターでのコメント
フランス生まれのフランス人でも受け入れられなくてテロ起こしてんのに、甘いとしか言いようがない。 https://t.co/C43CjCRy8Z
— 東谷江一 (@koichi_toya) 2016年9月19日
これは通常の反応です。五年住んで帰化しようが、何年住もうが関係ない。 https://t.co/Va0b8b49xh
— 白熊さん (@wofinscneider) 2016年9月20日
この学生、フランツ・ファノンの『黒い皮膚・白い仮面』、フランスのジェンダー論の本とか
読めば良いんじゃない。自分の国の歴史と文化について理解が浅い人ほどこの学生みたいな事言ってそうなイメージ。 https://t.co/49U51pvwVX— パロットファイヤー・シクリッド (@taxidermist1220) 2016年9月21日
『黒い皮膚・白い仮面』は、↓こちらになります。いろいろな理解に役立つかもしれません。
それが普通です。また、簡単に己のアイデンティティーを捨てる人がその国の人間になれようはずもない。長所でもあるが、日本人は他国に寛容過ぎる。 https://t.co/N6i3QwlmrC
— ムムちゃん (@KfbOmtY8F2yHmEn) 2016年9月20日
私の年上の友人も同じことを言ってた。彼女は仏男性を夫に持つ日本人女性で完璧な仏語を話し長年フランスに住んでいる。しかし「私はいくら仏語が上手くなってもフランス人にはなれないから」と。こういう言葉は英語圏ではあまり聞かないけれど。 https://t.co/bJexmg7npy
— yoyo@naha (@orange519827) 2016年9月19日
移民国家以外はもはやその国の人になり切るというのは、無理な話なのだろうか・・・日本ではまさに似たことはよく言われるし、ドイツも結局同じだと聞くが https://t.co/rEDQwT8HeX
— Tenmoku (@tenmku) 2016年9月19日
友人のアメリカ人(白人)でさえそう言ってた。個人的にはフランス人になりたいとは思ったことはないな。というか何々人になりたいという願望そのものがよくわからん。友達の失業保険が1600ユーロって聞いて羨やましいと思ったりはするけれど。 https://t.co/FCe9DLrVrK
— yuta ygs (@yutayagishita) 2016年9月18日
@ulala_go 岸恵子さんのように、フランスの歴史、文化を必死に勉強し、流暢にフランス語を話し、ジャン・コクトーら超一流の文化人と芸術サロンでお付き合いし、かつ、日本人としての誇りを高く持ち続ける…これくらいの人はなかなかいませんね。
— ZINY (@PeanutVender298) 2016年9月19日
@ulala_go 私はフランス在住20年ですが別にフランス人になりたいとは思いません。でも十分受け入れられていると感じてますよ。私は私がフランスでは一番だと思いますが。
— Naomiki Sato (@NaomikiSato) 2016年9月19日
日本も世界もどこでも一緒派
ケベック人もそうだと思います。でもカナダ人にならばなれるかも。 https://t.co/xX2OKcZIMa
— Voielactée (@voielactees) 2016年9月19日
ほとんどの国はこんなかんじだと思う
身近な例では、ウチナーンチュとヤマトゥンチュ移住者の関係がこれhttps://t.co/efDX9kHwXp— f (@enfcuvwi) 2016年9月19日
日本にいた外国人が「日本大好きだけど僕は絶対日本人になれない。僕はずっとガイジン」と言っていました。 https://t.co/9TTXgK566H
— az.Usa(ありぞな) (@lechatdevinci) 2016年9月18日
ツイートを拝啓してオランダでもそうだなと思います。また、受け入れられることとその国の人になるのでは違うのかなと思います。私は外国人でもオランダに長く住めるように今できることをしています。 https://t.co/7EWbitUKgI
— Nahoko (@Naho62) 2016年9月18日
確かにフランス社会はそう言う閉鎖性があるかも知れないが、日本社会も似た事を言われていますね。大好きな日本に移住したものの、白人故にチヤホヤされるとはいえ、幾ら日本語を話し日本的に暮らしても、いつ迄も「外人さん」や催しの「人寄せパンダ」でしかないと嘆く在日欧米人を数人知っています。 https://t.co/qVAE4qEOUp
— YoJung Chen (@YoJungChen) 2016年9月21日
これ、日本とフランスを逆にしても同じだよね。日本に何十年住んでも日本国籍に帰化しても絶対に外国人としか扱われない。見た目が日本人に見えない人が日本人として受け入れられる可能性はゼロ。 https://t.co/gMWWNRlVOc
— Yuno Dinnie/杉本優 (@yunod) 2016年9月20日
日本だってそんなもんだよ。「面白ガイジン」「いい人ガイジン」とかキャラとして受け入れられているじゃん。 https://t.co/aIh2xU8sjQ
— くに (@shishi10k) 2016年9月20日
世界中どこでもそうだと思います。私も今の島に暮らして16年になりますが未だに「お客様」。その土地の為に尽くすか尽くさないかと、その土地の人間になれるかなれないかには、相関関係はない。移住を志す方にはぜひお知らせしたい事実です。 https://t.co/kZ1yS2fB3v
— なむふぉん (@chamiyasue) 2016年9月20日
あとがき
こうやって見ていくと、「外国に住んでいるのだから、外国人として暮らすのは当たり前」で、「どこの世界に行ってもそれは一緒」と言うようなコメントが多いような気がします。
ちなみに「私がこのようなことを頭によぎった理由」ですが、それは実体験から来ていることに間違いありません。
私自身は別にフランスに憧れて来たわけではないのですが、まあ、他国に来た以上、その国の規則には従わなくてはと思って生活していました。
しかし、パリから田舎に引っ越して来たら、それではなぜか上手くいきませんでした。
なぜだと思った時に、「フランス人自体、外国人がフランス国籍になってフランス人顔をするのが嫌なんじゃないか?」と思ったのです。パリなどでは都会なので外国人がいることも、普通なのですが、この辺りでは、外国人は「珍しい存在」だったのです。
なぜか妄想としか思えないことを私に当てはめて言ったり(それは偏見とも言い換えれますが)、あれこれ指図したり文句を言ってきたり(とにかく話す前から嫌な様子。)などがあり、何もしていないのにそんな事をされる事がいつも不思議だったのです。そんな時に、50年と言う長い間フランスに住んでらっしゃる方おっしゃった言葉でとても納得しました。
「フランス人は根底からあなたを受け入れることはありません。あなたはずっと外国人です。」
なるほど
「あ~。同化とかそんな問題ではなく、外見がどう見ても外国人だからなのですね」
それからは、反対に何か言われても「私はフランス人ではありません。日本人です。」とはっきり相手に伝えることにしました。そして、日本人として培ってきたスキルで生き、子供達にも日本のことをガンガン教えました。そうしたところ、反対に回りのフランス人から変なことを言われなくなり、快適に過ごせるようになったんです。
日本は、素晴らしいことがたくさんあるので、出来た技でもあると思います。
「日本人」であることをハッキリ伝えた理由は、回りのフランス人が「あなたのオリジンは?」と聞いてくるのです。多分、出稼ぎのためにフランスに来るためフランス国籍を取ったと思われていたのだと思います。なので、「オリジンも何も、私はフランス人ではなく、国籍は日本人です。」と伝えたのです。そう言うと、あっけに取られる人が多かったです。
日本のことをガンガン教えたのは、知識が浅いフランス人親に教えられた間違ったイメージで、子供達が責められることがないようにです。子供達が自分でそのイメージが違うことを弁護できることがとても大切であると考えました。なので、現在では日本が優れている点を子供達自身も好きで、それをお友達にも話せるようになりました。
まあ、そういった行動が外国に住むにおいて、全てに通用する正解の対応とは思いません。それは、私の住んでいる地域での特殊性かもしれないし、この地域ではそういったポジションでいることが正解だっただけで、他の地域や、自分の専門分野や、その他の要因によって方法は大きく違ってくるでしょう。「同化」と言う意味のとらえ方も人により大きく差があるとも言えるかもしれません。
そんなことを一人で試行錯誤して暮らして来ましたが、最近はツイッターで世界中のいろんな意見を聞けてとても参考になりました。なので頂いたコメントをまとめることにより、ここで少しでも共有できれば幸いです♪
それにしても、意見をいただいた中に、「京都と同じ」と言う人が多かったのには驚きました(笑)外国人扱いの認識には、その国や、町に、歴史がある、無いにも関係してくるのかもしれませんね。
京都と一緒派
面白いのが、そういった現象は京都と同じと言う人達が多数!
日本における京都みたいなもんか…。(個人的見解です) https://t.co/Q8kd9rCmGF
— んだ (@omatsuri218) 2016年9月18日
フランスって京都みたいだな https://t.co/5aD7f5iv9p
— 嘴(38) (@re_kth) 2016年9月19日
洛内の京都っぽいイメージなのか。
※東京人の考える京都の個人的印象です https://t.co/YuGlSpkJEl
— にゃ〜の♪@青龍㌠ (@yano_neco) 2016年9月19日
京都みたいですね、、(^^;; https://t.co/hUR8YdQq9c
— hal_206 (@hal_206) 2016年9月19日
なお、我が国には代々ソコに住んでいても、百年がそこらじゃ「最近越してきた」などと言われる地域がある。京都だ。ヤツらはご維新からコッチはみんな最近だ。 https://t.co/NFKqCGDz9W
— 電気屋 (@thedenkiya) 2016年9月19日
「フランスは欧州で一番嫌い」とか「仏人は高飛車」とか、これを他人事みたいに論議してるのがすごい。日本なんかフランス以上に排他的やん。 https://t.co/YMI46MHyI9
— わもだえ (@moecalling) 2016年9月23日
@ulala_go こんにちは。まあ正直言うと、京都もそうでしょうね。市外以外は京都じゃないとか言ってる京都人もいるぐらいですし。
— わもだえ (@moecalling) 2016年9月23日
コメント
フランスの地方都市在住数年の者です。
フランスにはアジア系フランス人もいますが、母国語がフランス語にも関わらず、外見でフランス人と見なされないなら、彼らはフランス人としてのアイデンティティをどう保っているのでしょうか。「アジア系」フランス人としてでしょうか。
身近にアジア系フランス人の知人が居ないので聞けずにいます。
そして、元大臣のフルール ペルランは移民系でないフランス人家庭に引き取られて育ってますが、彼女の外見がアジア系にも関わらず大臣にまでなれたのは、政治的に出自がフランス系でない人を採用する流れがあったからなのか、、、と色々考えてしまいました。
興味深い記事をありがとうございました。
またブログにお邪魔させていただきます。
>外見でフランス人と見なされないなら、彼らはフランス人としてのアイデンティティをどう保っているのでしょうか。
私もそれとても気になります。地域や人によるとは思うのですが。
でも、やはり人種系で固まる傾向にありますよね。
もし、何かわかるったことがあれば、何かの形で紹介したいと思いますが、もし、ソーダさんも何かあれば、ぜひ教えてくださいね!
>政治的に出自がフランス系でない人を採用する流れがあったから
高学歴の人達は、人種で差別してはいけないことは分かっている人が多いです。権利が平等であることが法律で決まっていることもちゃんと理解しているし。政治的にもアピールになることも理解しているので。
さっそくお返事頂きありがとうございます。
おっしゃる通り、地域と人に寄るのでしょうけど、やはりこちらでも人種系で固まってるのを度々見かけます。アイデンティティの話はずっと疑問に思っていることなので、何か知ることがあれば、ulalaさんへお知らせいたしますね。
あとで思い出したのですが、フランス領ギニア出身のトビラ元司法大臣が選ばれた当時、初めての黒人ということで内閣でも彼女に対する風当たりが強かったそうですが、こうやって出自の違う人が選ばれているフランスの政治は見習うところもあるのだな、と思います。日本だと、歴史や国の成り立ちが違うのでなんとも言えませんが、出自の違う人に対する寛容性が低いように思うので、、、。
>何か知ることがあれば、ulalaさんへお知らせいたしますね。
コメント、お待ちしていますよ♪
>こうやって出自の違う人が選ばれているフランスの政治は見習うところもあるのだな、と思います。
フランスは、こうあるべきだと思う人がいると、最初に規則を作ったり、模範になるところで示したりすることが多いと思います。
女性も大学に行くべきだとなれば、ヨーロッパで先駆けて、規則を作ったり、議員の女性の割合を決めたクオーター制にしと。でも、フランス国内の国民は、ついていくのが一歩遅いって感じですね。
規則を作ってもフランスの大学には結局、フランス人女性は少なく、外国人女性が多かったとか。でも、その恩恵でポーランドからキュリー夫人が大学で学べることができて、実績を残していますが。しかしながら、外国人であり女性であることで、かなりの差別にはあっていたみたいです。トビラさんもそうですよね。国民は全員平等であると言う法律もあるのに、実際は平等ではなかった。でも、そんな中でも制度を利用して突き進んで行く方には、これからも頑張っていって欲しいです。
だいぶ遅れての投稿になってしまいすみません。
たまたま、こちらのページを見たもので。
なんだか全体的に見て、「人種」だとか「何処の地域出身」っていうふうに分けたがる傾向にある様に思えるけれど、それそのものがものすごく無意味に感じる。私達は「同類だ」みたいな勘違い。そもそも、同じ「日本人」だろうが、いくら「同じ地域出身」だろうが、嫌な人は嫌だし、合わない人とかいくらでもいるから。むしろそこらで会った外国人と気が合う事もあれば、自分が英語しゃべれるから、たまたま会ったアメリカ人と仲良くしようと話したけど、相当最悪なお人柄でそれっきりってこともあるし。だって、日本人どうし、同じ地域出身だって、いじめは起きるときは起きるし、疎外感があったりもするでしょ?確かに、頭の固い人が前提条件として「人種」だとか「出身地域」を掲げていて、そのせいで交流が進まないことになる事も中にはあるだろうけど。結局は、「個」対「個」。「私」は「私」というか。要するに、相手と関わって、好きか、嫌いか。それに限ると思う。