みんなピアノを習う日本人と多様性のあるフランス人

この前、日本に行っていたフランス人の話を聞いていたら、

「なぜか知らないけど、子供の頃に習い事でピアノをやっている率が異様に高いんだよ。
でも、結局、みんなやめちゃって、続けている人は少ないんだけど。」

と不思議そう。

習い事

そう、というのも、例えばフランスで習い事をすると言えば、音楽関係だけを見ても
ピアノ、ギター、バイオリン、トランペット、フルート、etc
と、まさに人それぞれ。

良く考えてみたら、ulalaの小さい時も、ulala自身ピアノを習っていたし、他の子もピアノ派は多かったけど、

トランペット習っている子って、学校に一人しかいなかった!

他の楽器習っていた子は、いたのか不明。

どうして、ピアノを習う子が多いのか?

まあ、学校にもあるし、ピアノ教室は身近だし、弾けるとかっこいいし、

と理由は人様々かもしれない。

でも、その日本に行っていたフランス人曰く、
「子供は別にしたいと思ってないのに、親が無理に習わせて、だからみんな途中でやめちゃうんだ。」

う~ん。いろんな意味にとれるけど、、

みんなが行っているから、うちの子も

っていうのは言えるかも?

日本って、単民族だからみんなと同じっていうのはとっても大切とされてきた。
だからなのか、ママの集まり
「こんなお稽古事させたんだけど、と~ってもよかったのよ。」
と誰か言えば、
「まあ~。うちの子もさせてみようかしら?」
と返ってくる。

でも、フランスだと、
「こんなお稽古事させたんだけど、と~ってもよかったのよ。」
と言われれば、その時は「まあ」と言っていても、次の集まりの時には、
「うちの子にはこんなことが合うと思って探したら、こ~んないいお稽古事が見つかったから、そこに行かせることにしたのよ。こんなに、こんなにいいのよ。」
ってな感じに、違うお稽古事のお話が返ってくる。

こういう違いがおもしろいと言うか、
フランスでしか子供を育てたことがないulalaはそれがあたりまえなのだと思ってた。

だけど、フランスに来ている日本人の人が、

普通に、
誰かがやっているからという理由でそれをやる。
ママ友がやっているお稽古事を同じくやる。

そんな人が結構多いことに、反対にびっくりした。
そこには、子供の適正とか、本当に昔から自分がやりたかったことのなのか、その点がよく分からない。


フランスは移民が沢山いる国である。
貧民の差も大きい国である。

なので、他の家族と同じことをすることは無理な場合もあるので、
その家庭にあったことをしていくことが普通になってくる。

なので、「他の人と同じのがいい」と言うよりも、
自分にあってる、家庭環境に合ってる、という理由から、いろんなことが決定されることが多い。

なので、例えば、給食についても、家庭によって選択できる。

まず、フランスでは、生活面を学校で指導することにはなっていないので、
お昼ごはんを学校で食べたい人はカンティーヌと呼ばれる、学校の食堂(もしくは市の決めた食堂)で
市役所職員管理で、お昼ごはんを食べることができる。
学校の先生はそこにはいない。

ulalaの町では一食2.4ユーロ。日本円で一食250円程度だろうか。

250円×20日=5000円/月

でも、お昼は、このカンティーヌに行くことは強制ではなく、家に帰ることも可能だ。

各家庭の教育方針によって、家庭で子供が満足する食事を食べさせたいとか、
このカンティーヌのお金が、かなり負担になるので、週2日だけ行かせることにするとか。

おる家庭では、お子さんが6人いる人がいた。お昼になると、家まで移動する6人の子供とお母様の姿をよく見たのだけど、6人分のカンティーヌ代を一気に払うのはかなりの出費になるので、お昼は家で食事しているとのこと。
確かに、、、6人分はきついかも。そして、6人もいれば、家で作りがいもあるかも、、、

まさに、家庭の環境、考え方によって、多様に選択できるようになっているのだ。

やはり、多様な人種や家庭環境に合わせたシステムなんだと思う今日この頃。

カンティーヌが家庭環境によって選択できるのと同じような理由が根底にあり
やっぱりお稽古事も、個人の個性に合わせて、家庭状況に合わせて、
多様な選択肢がでてくるのだと思われる。

だから、日本のようにかなりの率で、みんな同じ習い事をしていたということがないのだろう。

そんな環境の中で育ったフランス人が、日本に行って、
みんな同じ習い事をして、それは子供の適正にあったものではなかったから、
沢山の人が途中で辞めているって現象がなにか不思議に写ったのも、なんだか分かる気がするのだ。

それでも、15年前とか20年前とは違って、
日本にも沢山海外の人も増え、個人個人でもいろんな考えが増え、
それはそれなりに、現在は、個性にあった教育が考えられて来ていると思うけどね。


ところで、

子供の年齢が違うママ友と話をしていたら、
「ulalaのとこは、カンティーヌ(食堂)のチケットをちゃんと前もって渡して下さいね。
ってお知らせ来た?」

えっ?そんな、お知らせ、今の時期にくるものなのだろうかと思っていたら、

「なんでもね、ジプシーの子供達がお金は払わないのだけど、
お昼になると、必ずカンティーヌに座っているんだって。
だから、わざわざこういうお知らせが来たり、
チケットの裏に名前を書いたりするようになったみたいよ。」

`;:゙;`;・(゚ε゚ )ブッ!!

まじそれ?
なんか、それ同じような話聞いたことがあるような。。。

多様性があると、どの国でも同じような問題が起こるようになるかも~。