アルファベット感覚のなぞ

フランス人の筆記体は読みにくい。

はっきり言って、文字を判別・解読できない物が多い。

大文字のMはまるでNだったり、どう見てもぐにゃぐにゃ線にしか見えないのだけど、上に点があるからiという文字だったり、、

特にお医者さんの書く筆記体なんて、絶対読めない!!

いつも、お医者さんの処方箋を解読している薬局の人ってすごいな~と感心しちゃうます!



でもそんな筆記体を書きなれたフランス人ですら、他人の筆記体は読めないこともあるらしい。どうしても読めない筆記体の文を旦那に読んでもらっても、



「僕もここなんて書いてあるか読めない。」



とか言うこともしばしば。



だいたい、筆記体の文字は読める部分と読めない部分があるので、



読み取れる文字から推測してこれが正しい単語じゃないか?

と、仮定を前提に、読んでいるらしい。



だから、フランス人独特の筆記体に慣れておらず、つづりもうろ覚えな日本人が、フランス人の筆記体を読めないのはあたりまえかもしれない。。。と思う今日この頃。



それはそれで、納得済みのこと。

でも、どうしても納得できなかったこと長年あった。



それは、ある会社で働いている時の話にさかのぼる。

いつものごとく、フランス人の筆記体が判別しづらく、

フランス人の秘書に筆記体の文字が読めないので判読してくれと頼んだ時に、



「あ~大文字じゃないと読めないのね。」



と言われたことがあるのだ。



「いや大文字じゃなくても、ブロック体で書いてもらえれば、読めるよ。」



と説明するのだけど、その秘書さんに、その意味をどうしても分ってもらえなかった。

で、結局、彼女は大文字で書かなければいけないと納得してその話は終ったのだけど、、、

どうして、そういう展開になったのか、実はず~っと疑問に思っていたのだ。



その疑問が、今回年中さんに上がって、文字を書く練習を始めるという話をママ友達と話していてなんと解決!



実は、息子は他の子より少し進んでいるからと先生に言われ、年少さん時代から年中さんの文字の練習をしていた。

だからそのノートを今年はこんなことするのよと、息子と同じ年中さんおママ友達に見せたら、



「え~ブロック体の小文字も書けるようにならなければいけないんだ~。こんな物必要ないよね。私達みたいに、大人になるに従って自然に覚えるんだから」



なんて驚きの声をあげるママ友達。



「えっ?そんな当然じゃないの?」



と疑問に思う私。



だって、日本では、もちろんブロック体の大文字、小文字を習い、それから筆記体の大文字、小文字を習ったのだから。もちろんアルファベットだけを使うフランスでもそれは当然でしょ!



でも、そのママ友達の話を聞いて、また一つ疑問が解決された。



というのも、旦那もブロック体の小文字を練習してある学校のノートを見て

「こんな必要ないこと、どうして練習させるんだ」

とか、

私が息子に教えるのに「小文字で書いてあげて」と言うと、ブロック体の小文字で書いて欲しいのにもかかわらず。必ず、筆記体で書き始めたりしていて、何度も



私 「ブロック体の小文字で書かなきゃだめなの!それを今習っているんだから」

旦那「いや、そんな必要ない物は書く必要ない。」



等と言い合いになっていたりしたのだ。



そこでこのママ友達の話をあわせると、つじつまがあう。

実はフランスでは、少なくてもママ友達の小さい時、旦那の小さい時には、



大文字はブロック体で、

小文字は筆記体で書くようにと指導されたらしい。




だから、彼らにとってブロック体は大文字、小文字は筆記体そのもの!!



それで、ブロック体の小文字の意味が分らなかった秘書さんの話も、これでようやく納得した。

彼女にとって、ブロック体は大文字であり、小文字のブロック体は印刷物の中にしか存在しない文字だったのだろう。



書く時は筆記体。それがフランス人の常識なのである。



例え、フランス人ですら判別できない文字だったとしても、、、、

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