フランスで、よく年末のこの時期の土曜日になると見かけるのが、、
スーパーの入り口で買い物袋を配っている人々。
フランスに存在する、生活困窮者のためのボランティア
普通に買い物するついでに、生活困窮者に配給するために食料を始めとする、なにか助けになる物を購入して寄付して下さいというボランティア活動です。そして、もらった袋に購入した物を入れて、帰りに渡すというシステム。
特に、冬が来る今の時期に多いこの動き。
そこで集めた食料は、そのまま配布先で配られたり、
SDFなど路上で住んでいる人には、調理して食事として配られたり。。。
色々。
まあ、毎年の年末の恒例行事のようになっていて、
ulalaもいつも普通にいくつか品物を購入して渡しています。
もちろん大抵のフランス人も、それがあたりまえの様に、
必ず少しでも購入して渡している人が多いです。
だけどびっくりしたのが、そんな収集活動がいつもは年末に一回ぐらいが通常だったのが、、、
なんと今年は、4回以上は遭遇したw(゜o゜)w
今年はパリのクリスマスイリュミネーションを削減したと言うぐらいで、
不景気がどんどん続き、ユーロもひどい状態で、
今まで大丈夫だった家庭でも、食料が買えなくなるぐらいの貧困に陥っている人が増えて来ているのでしょうか。。
ちなみに、そういうボランティア団体は、いくつかあり、4回遭遇したと言っても、
もちろん毎回同じ団体が、収集に来ているわけではありません。
同じような活動をしてる団体は、赤十字でもやっているとことはあると思いますが、
その他の有名どころは下記の2つ。
◯ Les Restos du Cœur
http://www.restosducoeur.org/
wiki フランス語
http://fr.wikipedia.org/wiki/Les_Restos_du_Ceurur
◯ Banques Alimentaires
http://www.banquealimentaire.org/
wiki フランス語
http://fr.wikipedia.org/wiki/Banque_alimentaire
wiki 日本語
http://ja.wikipedia.org/wiki/フードバンク
例えばフードバンクBanques Alimentairesの具体的な活動
marché de la Bastille (PARIS XIIe,FR75)
このフードバンクと言われるBanques Alimentairesも結構すごい。
この前テレビでやってたのは、市場での活動。
市場の食料品店を回り、売れない商品をものすごい数集めて、
それを選別したり、洗ったりして、市場の横で集めてきた野菜や果物を配っていたりするんです。
かなりカビが生えてそうなパイナップルも、
「中身は腐ってなくて、周りが青いだけだからこれは洗えば大丈夫。」
とほんとに洗ったら、普通のパイナップルになって陳列されていました。
そして、そういうところには、多様な人が訪れます。
二人に一人が離婚すると言われるフランス。
離婚して、母親一人に子供4人の生活。それも、母親の給料はSMIC最低賃金。
そんな状況だと、少しでも食料が貰えれば、子供たちに少しでもバランスが取れた食事を出せると、
大変ありがたがって、そういう野菜をもらって帰っている人も。。。
っていうか、その団体じゃなくても、お店の裏側に出されているゴミ箱から、
普通っぽい人が、ゴミが出される時間をすっかり把握してて、漁って行ってたり
と言うのも、同じ番組で放送されてました。。。
生活困窮者は外国人も対象になってます
まあ、こういう施設を利用するには、 失業したり、離婚したり、病気で仕事できなかったりといろんな事情があると思いますが、最近報道されてて、ちょっと気になったのが、
フランスに移住しようとやってきたイギリス人カップルが離婚して、
結局、男性の方がさっさとイギリスに帰ってしまって、奥さんだけがフランスに残り
生活する収入も無いまま、貧困に陥るケース。
ようするに、フランスの隣にあるイギリスから、フランス、特に南仏に来るイギリス人が多く、
その観光のためにB&Bというようなイギリススタイルのペンションやホテルを建て、
こちらで生活していこうと思い、フランスに来るけれども。。。。
異国の地で、言葉も不自由で、生活習慣についていけなくて、
結局男性の方が参ってしまい、離婚という結果で、一人でイギリスに帰ってしまう。
という事態が結構あるみたいです。
で、残されたイギリス人の女性の方は、、、
雨漏りがする、まだ改装が終わってない家を残されたけど、
自分で修理ができない。修理を頼むお金もない。
なので、家を売ることもできない。身動きが取れなくなる。
かと言って、フランスで仕事もない。
わずかなお金で生活していくことになる。。。。。
で、Les Restos du Cœurや、Banques Alimentairesから食料の配給を受け
なんとか子供たちにも食べさせることができて、ようやく生活している。。。。
は~。。。もう、なんだか、ため息しかでない話ですよね。。。。
そんな、イギリス人を助ける目的のブログがこれ↓
Waifs2010's Blog
http://waifs2010.wordpress.com/
英語ですが、↓のような事例を読んでいると、ほんとなんとも言えなくなってきます。
http://waifs2010.wordpress.com/press-page/
このブログを立ち上げたMaria-Louisさんも、貧困の陥り、食べ物さえ手に入らなくなった時、
お隣のフランス人夫婦が、食事を持ってきてくれたと涙しながら語っていました。
↓この写真の方です。
The expat dream killed our marriages
そういえば、ulalaの家の近くにも、
本格的なホテルみたいなB&Bの宿泊施設を作っている人が居ましたが、、、、
私が行った時には、お客は誰もいなくて、
床の汚れようは、半端じゃなく、これは何年も掃除していないのか?
といったような様子だった
少しはお客さん来てたのだろうか。。。って言うか、今でもまだ住んでいるのだろうか?
ちょっと離れたところ辺りに、新たに古い農場を買って、
民宿みたいに改築しようとしていたイギリス人の家族の番組を見たことがあったのだけど、、、、
国道のすぐ横で音もうるさく、
お金がイギリスの銀行から送金されず、結局、家を購入する段取りもうまく行っておらず。。
あの、家族はどうなったんだろう・・・
と、あまりにも周りにもそんな人が居て、考え始めたら、きりがありません。
と言うことで、
少しでも購入した食料は、食べることすら困っている人の元に。
こんなにも、普通にボランティア活動が機能して、持続しているのは、
フランスってすごいな、と思うことの一つなのです。
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